コレットは死ぬことにした 103話 17巻の収録だと思うのでネタバレに気をつけてください

花とゆめ, コレットは死ぬことにした

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第103話 | 17巻

「・・・・・・」

「すみません 話しっぱなしで ちょっと疲れちゃいました」

「休憩!!」「休憩だ 休憩しよう  どっか座るとこ!!」

「このへん 落ちついて座れるかっ!?  床抜けそーだなっ」

「裏山の小屋は まだましかも?」

「よっしゃ そこだ」

「あっ でも その前に」 「花を添えにいきたいんですけど」

「皆のお墓に  日が暮れて 見えなくなる前に」

「・・・」

「?」

  つか  つか つか

  がしっ

「おお?」

「ハデス様には言うなよ  殴られそーだから」

「でも今 俺は親友として」「コレットを目一杯 抱きしめてやりたいんだっ」

コレットは死ぬことにした103話 花とゆめ2020年19号

■あらすじメモ

荒れ果てた 故郷の村で、昔 何が起こったか・・・を語る コレットさん。

始まりは ひとりの旅人さんだった。

亡くなった 旅人さんを、村長さんのおうちは 丁寧に埋葬した。

すると その後、村長さんが 熱を出す。最初は、みんな ただの風邪だと思っていた――――

次の日、村長さんのお世話をした 村長さんの家族と ご近所さんも、風邪になった。

そして その方たちを お世話した人たちにも、どんどん 風邪がうつっていく。

ついには コレットさんのお友達も・・・

村長さんが 亡くなってしまった。村の男の人たちが その日のうちに、村長さんを 埋葬する。

かわいがってくれた 優しい村長さんの死に、ショックを受ける コレットさん

しかし その悲しみは まだ、始まりに過ぎなかった――――

 (つぎの日は 村長さんちのおばーちゃんと マロちゃん わたしより ちっちゃい おとこのこ)

 (それから おせわにいってた ちかくのおばーちゃんが しんじゃった)

 (おとーさんはまいそうの おてつだいにいって かえってきたら おふろに入った)

 (知ってる? まいそうした人は おふろに入らなきゃ だめなんだって)

 (なくなった人を きれいにして土の中に うめたら)

 (自分もきれいにしないとだめなんだって)

 (おとーさんは まいにち おふろに入った  まいにちだれかが しんじゃったから)

 (まいにち おふろなんて はじめてみた  わたしは水くみ がんばった)

そんな日々を過ごす コレットさんに、また ツラい報せが届く。

お友達と お友達のご家族まで、亡くなってしまった・・・

いよいよ人手が足りなくなってきて、まだ小さい娘がいる コレットさんのお母さんも、看病のお手伝いをするようになった。

その頃から しだいに、村の人たちは 気づき始める。今 村で流行っているのは 風邪ではないんじゃないか・・・と――――

コレットさんの お父さんお母さんは、コレットさんに うつさないため、最大限の努力をする。

「念のため」だと言って 家の中を 幕で仕切り、かわいい我が子に 近づかないようにした・・・

「コレットはそこで寝るのよ? 自分でお布団敷いて 髪をとかしてね こっちへ入ってきちゃだめよ」

「!  やだっ」

「いっしょに ねないの やだっ おかーさん  おとーさ」

「離れなさいっ」

「お願いよ 言うことを聞いて きっとまた 一緒に寝られるから」

「コレット 窯焼きの練習だと思えばいい 当日は忙しいから 一緒に寝られないだろ?」

「父さんも母さんも ここにいるから」

「頑張れるよな? コレット」

 (おとーさんとおかーさんは まいにちおふろに入った)

 (おと-さんはまいにち まいそうにいって  おかーさんはまいにち だれかのおせわにいった)

 (わたしのしごとは 水くみとごはんを作ることになった)

 (でもいっしょに食べることは できなかった)

村の中は もう、不安と恐怖で いっぱいになっている。

それでも、看病してやらないといけない。きれいに埋葬して 神さまの元へ送ってあげたい。ずっと一緒に暮らしてきた 村の家族なんだから――――

「これは風邪じゃないって気づいても  じゃあ何なのかは わからない」

「だけど助け合いの精神は当然のようにあって それがまた 感染を後押ししました」

ディオとヘルメス様に 昔のことを語る コレットさんは、「話しっぱなしで ちょっと疲れちゃいました」と言いつつ 無理して笑う。

そんなコレットさんを、ディオとヘルメス様は 親友として、目一杯 抱きしめてくれた。

そして 夜になると、ヘルメス様から話を聞いた ハデス様も、コレットさんの故郷へ 駆けつけて来てくれた。

4人で 裏山の小屋へ移動し、再び コレットさんは 昔の話をする。

最終的に ひとりになってしまった、最もツラい話を・・・・・・・・・

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