それでも世界は美しい 142話 25巻の収録だと思うのでネタバレに気をつけてください

花とゆめ, それでも世界は美しい

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花とゆめ10・11号の それでも世界は美しい、感想です

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ネタバレ配慮してなくて すみません

■各地に散った悪霊の一部を 統合すれば、ニケと交換できるかもしれない。ニケを 取り戻せるかもしれない。

リビたちは デルニタリ樹海の奥地の碑へ行き、その碑の悪霊の一部を 自分に統合させることができた シドン

しかし その時、自分の元の大きさを把握して 気づいた。方法は 間違っていないが、ひとつの石碑に封印されている “一部” が少なすぎる、これでは 間に合わない、と。

なぜなら、現在 見つかっている石碑の数は 二百程度。発見されていない石碑の数のほうが 圧倒的に多いことが 分かってしまった。

「この大陸には まだまだ未知の地があり」

「お前達の支配の及ばぬ人たちが暮らす地や  ならず者達だけが知る地もあるだろう」

「もしかしたら この大陸の外にも この石碑は 存在するのかもしれない」

「それら全てに 我の分身は宿っている  ひとつでも欠ければ 完全体にはなれない」

「ひとつずつ見つけていくとして この数だ  到底 お前の寿命には間に合わない」

それでもリビは諦めず 各国に協力を仰ぐことを考えるが、五大国は なんとかなるとしても、他の未踏の地は・・・。

「お前達 そもそも この守護者交代が うまくいくと 信じ切っているが  これは 以前に一例 見つかっただけなんだ」

「その一国は たまたま上手くいっただけかもしれない このやり方は もしかしたら 守護者交代以前に 何か大きな損失を システムに与えてしまうかもしれない」

「そうなれば お前や私の個人的感情だけの話ではない この大陸に生きる全ての生命にかかわる問題だ」

「私は 見てきたんだ  人は今だけ 自国だけ 自分だけよければ それでいい」

「自分達が生きる世界が どんな仕組みで動いているかなど 興味も持たず―・・・」

「そりゃそうよ」

シドンの言葉を遮ったのは、リビに会うため 必死で山道を登ってきた、ルナだった。

ルナは、人間のことを 悪く言ってばかりのシドンに 反論する。

「だいたいアンタ 人間に期待しすぎなのよ  勝手に夢見て 幻滅して あげく傷付いた顔しちゃって バカみたいっ」

「本当に 自分のことばっかりよ 人間なんて 私もね」

「でも そこを含めて “人間”なのよ そしてこれは ただの大前提なの」

「人はね  時に そこから 踏み出すこともできるの」

「世界が アンタが言ってた通りかどうか 早く帰って 確かめるといいわ」

■リビたちが 城に戻ると、会議でもないのに 各首脳が一同に集まった。誘い合わせたわけではなく 自主的に、ニケとリビを助けるために 来てくれた。

守護者を交代させようとして システムに悪影響が出たとしても、その時は その時、覚悟はできている、とまで 言ってくれる。

 (そうだ また・・・  また お前の言った通りになった)

 (「心を開けば」 「世界は 味方してくれるって」)

ルナ、カッサンドラ、ジシン、キトラ、カタラ、イラーダ、フォルティス、ネロ―――― みんなのおかげで、リビは 気力を戻した。

「すまないが 世界の衆  どうか俺の わがままに これから先 何年になるか わからないが つきあってほしい」

「何かあれば その時は 俺が責任をとる」

「ニケに会う為に 力を貸してくれ」

各首脳のみんなや ニール・バルド・カラ・ガルタが、リビの呼びかけに 快く応えてくれる。たくさんの人間たちが 動き始めた。

そんな光景を じっと見ている シドンは――――

 (これが 今の “世界”  確かに我がいた時とは違う)

 (我とて  うまくいくことを願っている)

 (だが あの時 感じた あの総量  こうして 世界の首脳が手を貸したとして どれだけ時を稼げるか)

 (せめて我に “手足”を動かせるだけの力があれば よかったのに・・・)

 (人間達の闘いを  見ていることしかできない)

 (歴史の中にいた 数多の守護者達よ  お前達も 今)

 (同じ気持ちでいるのだろうか――・・・)

■各国に 調査を依頼した結果、新しく発見できた石碑の数は 1万に留まった。残念ながら、満足のいく結果ではない。

外海の国とは交渉中だが 中々いい返事はもらえないし、各国 未開の地の収集に 手こずっている状況。

ニールからの報告を受け リビが頭を抱えていた その時、突如 ウルスラがやって来た。

忙しいウルスラが わざわざ出向いてきてくれたことに、ビックリする リビ

「私は私で 自分のしたことにケリをつけたかったの  それでずっと こいつを捜してたんだけど」

「?」

「ちょっと! 早く入ってきなさいよ」

ウルスラが連れてきたのは、カラオス急進派の ロミオだった。

現在 急進派は 空中分解して 見る影もないらしいが、そのことで 怒鳴り込みに来たわけではない。

「ウルスラ・・・ ケリって」

「・・・・・・ いくらいいように丸め込まれたからって  この人達の話に乗ったのは 私よ」

「それが結果として ニケを守護者にする流れを作ってしまった」

「だから 総督としての役目以上に ニケの奪還に 力を貸したいの」

「ロミオなら 世界中の無頼漢に通じてる  未踏の地にある石碑もこれで見つけやすくなるわ」

「な・・・んで アンタが・・・」

「俺も そう思うよ」

「いいか!? 俺の信条は変わらない  今でも大国の一国主義は 崩れるべきだと思ってる」

「だがな・・・ あの古代兵器の威力を見て 自分のした事を 反省しない程 落ちぶれちゃいねぇよ・・・」

「それにな 氷の王国の 今の統治の形を許したのは お前だと聞いた」

「正直俺には それが悔しかった  俺達が目指して 出来無かったことを 俺達が馬鹿にしていた奴らが やってみせた」

「アンタは単に 民を侮ってるだけかもしれないが 今もてる権力を 一部でも手放せることは・・・  正直 関心した」

「そうやって 少女に星ごと守ってもらって 子供に先 行かれて  大人は何やってんだって 情けなくもなるだろ」

 (何だ この感覚)

 (俺を憎んでた人間からすら 差し延べられる手がある)

 (この手を とるには  勇気がいる)

 (自分の境界を越えて  世界に 自身を預ける勇気だ)

 (でも踏み出したい)

 (そうか これが・・・)

 (世界を信用するってことなんだ)

リビは 思いつく。守護者システムを 世界中に公表し、そして その上で、皆に ニケを取り戻す助力を請うのは どうだろうか、と――――

次号 最終回!

それでも世界は美しい142話

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