コレットは死ぬことにした 104話 17巻の収録だと思うのでネタバレに気をつけてください

花とゆめ, コレットは死ぬことにした

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第104話 | 17巻

「時々思います  一人で生きていくことは不可能じゃないかもしれない」

 (でも)

「ただ すてきな誰かに 出会えたら  きっとそれは 財産になるな って」

 (私が笑いたくなるとき  そこにはいつも 誰かがいる)

 (だから ときどき 疲れても  戦ってやるって 思えるようになったの)

「私の財産は 計り知れないくらい あるんですよ」

「そうか」

コレットは死ぬことにした104話 花とゆめ2020年20号

■あらすじメモ

両親の言うことを聞いて、どんなに 怖くても さみしくても、裏山の小屋で ひとり耐え過ごす、幼いコレットさん。

窯焼きに備える用だった 保存食と、井戸の水のおかげで ひとまず生き延びることはできたけど、孤独の中 心が死んでいく――――

そんなコレットさんを 運よく見つけてくれたのが、アンノ先生だった。

「一人でよく頑張ったね――――・・・」

 (この辺りのことと ここからのことは  正直あんまり覚えていない)

 (視界がぼんやりしていて  それは脱水症状のせいもあったそうなのだけど)

 (なんというか  何も感じられなくなっていた)

アンノ先生曰く、コレットさんが ひとりでいたのは おそらく十日ほどで、先生から来てから さらに七日ほど、ふたりで 裏山にいた。

村を見て 全てを察していたうえで、コレットさんを助けてくれた アンノ先生の判断。

「私が感染していたら 先生自身もどうなるか わからない 街に持ち込むわけにはいきません」

「七日は二人共が罹患していないと知るための期間です」

コレットさんの両親は・・・・・・・・・ 先生が来たときには もう だめだった。

アンノ先生が コレットさんを見つけてくれたこと、それは とても すごい奇跡。

「先生は残りの埋葬もしてくれて そうして二人で 村を出ました」

「で診療所で育ててもらって 今です」

「もっと早くに街へ助けを求めていたら―――― とか」

「今なら何とでも言えるけど 渦中にいるときは そううまくいかないもんですね」

 (でも皆 頑張った)

「というわけで 昔話でした」

ディオは びっくりしている。そんな体験をした コレットさんが、ねじ曲がらずに 育ったことに。

本気で不思議がっている様子で 褒めてくれる? ディオへの返答として、ひとつ 言えるとすれば――――――――

「薬師になったことが よかったと思います」

「薬師の勉強をして あのとき何が起きていたのかを 理解できた日があって」

「そのときに 区切りをつけられた気がします」

 (だから 話せる)

 (理不尽さに対するこの気に入らなさは きっとずっと消えないけど)

「それに私 ひと運が最高に いいんですよ」

出会った人に恵まれている、ということ。

すてきな皆と 出会い、それは 財産となり、コレットさんは 今、笑顔でいる――――――――

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