コレットは死ぬことにした 98話 16巻の収録だと思うのでネタバレに気をつけてください
花とゆめ10・11号の コレットは死ぬことにした、感想です
最新コミックス16巻は 6月20日 発売!
ネタバレ配慮してなくてすみません
■お祭りが終わって すぐ、スズリさんが 亡くなった――――――――
息子たちの活躍で 戦に勝ち、スズリさんは 家に帰っても ずっと上機嫌だったらしい。
そして 夜中に 容態が急変して、リニさんが コレットさんとトーヤン先生のところへ駆けつけたが、そのまま――――――――
夜が明けて その日のうちに お葬式が行われた。
村の人 みんな、悲しんでる。それだけ スズリさんは、みんなから慕われていた。
戦に勝って、上機嫌のまま 楽になれて、みんなに見送ってもらえた。スズリさんの最期の迎え方は “よかった” の一言に尽きると思う。
それでも ふつっと湧き上がってくるものが なくはない気持ち・・・、痛いほど分かります・・・
「でもリニが帰ってきたことが 一番重要だったと思うぞ? なあ コレットさん」
「ですです」
「・・・だといいな」
泣き腫らした目の リニさんが、大切な人を亡くしたばかりなのに トーヤン先生やコレットさんや そもそものキッカケを与えてくれた隊商の方々へ、感謝の想いを持てていることに なんだかホッとしました。
今日もいい天気だと思える 心の平穏を保てているのは、逃げずに ちゃんと お母さんの死と向き合えているからですよね。
悲しくないわけじゃないけど・・・ 悲しいに決まっているけど、いつか自分も 神さまのところへ行く日が来るのだから それまで精一杯 生きよう、と思えたら ステキだと思う。
きっと リニさんは、そういう気持ちに なれていると思う。
ただ、コレットさんは どうなのかな・・・? 冥府のことを知っていて ハデス様と特別な関係になった コレットさんは、普通の人とは “死” についての受け止め方が ぜったい違ってくる。
ハデス様だって、コレットさんの死と コレットさん以外の人間の死を、平等に受け止めることは もう不可能ですよね。それは おそらく、冥王として 相応しくない。
そういうこと考えてくと、やっぱり 神さまと人間の恋って 許されない恋なんだよな・・・とか いろいろ思っちゃった・・・(´;ω;`)
■診療所へ戻る 道中、トーヤン先生が コレットさんに、スズリさんとの 思い出話を始めた。
リニさんには 言えないから、同じ薬師であり 共にスズリさんの診療をしていた コレットさんにだけ、聞かせてくれた。
最初 冗談から始まったのは、“これは悲しい話じゃないよ” というアピールの意図があるんじゃないのかな。
「あー でも 過去に俺は何回か ここに滞在してたんだけど その間は スズリさん毎日 診療所に顔出してくれたんだよな」
「やれ食事は足りてるかとか 縫い物はあるかとか 俺そんなに生活できてないのか? って思ったもんだよ」
「で 気づいた スズリさんは俺に 出ていった息子を重ねてるんだなって 男で 旅してて 年も近いらしいし」
「悪い気はしないからありがたく世話になったけどね」
(リニさんに重ねて・・・)
(・・・そうか スズリさんにとって トーヤン先生は 家族の次に スズリさんの心の側にいた人だったんだな)
「たしかに リニさんには言えないかも」
「だろ? あいつ繊細そーだし 変な受けとり方しそう」
「母ではないけど 特別な人だよ 薬師として 当然どの人とも真剣に接してきた中で それでも」
「忘れられない 特別な何人か」
「に スズリさんも入っちゃったなあ っていう とある遍歴医の思い出でした おわり」
トーヤン先生の言葉、ああ・・ そうだよなあ・・・、と すごく しっくりきた。
薬師だって 人間なんだから 心がある。心があれば 当然 “特別な人” という枠がある。
じゃあ その枠に入れなかった人のことは いい加減に診るのか? なんて、そんなわけない。そうじゃない。
少なくとも トーヤン先生は、「特別な何人か」が心の中に いるから、薬師として 成長してこれたのだろうし、頑張れているのだと思う。
それは もしかしたら、冥王のハデス様にも 言えることなのかもしれない。
ハデス様は 人間じゃないけど・・・、でも 神さまにだって 心があるんだから、人を愛する心が あるんだから、ハデス様にだって “特別な人” の枠があったって いいのかもしれない。
コレットさんを特別に想うことが たとえ冥王として相応しくないとしても、人を愛する心を持っている神さまに 裁かれたいな、私は。
■夜、コレットさんは 冥府に行くため 井戸へ。
飛び込む前に 気持ちを切り替えて・・・というか、“人が亡くなって 悲しい” という感情を 冥府のみんなには 見せたくないから、一旦 立ち止まって 気合いを入れる必要があった・・・?
■みなさん勢揃いで 賑やかな冥府。冥府なのに 賑やか。う~ん 和む~ (*´_ `*)
まあ ハデス様的には、クロノス様が 我が物顔で冥府にいること 気にくわないみたいですが(笑)
オシャレ度が足された 天灯が設置されたり、なんだか冥府自体が どんどん明るい雰囲気になってく。コレットさんとハデス様 ナイスアイデア! ガイコツたち ナイスセンス!(*^▽^*)
・・・まあ、癒やされてるガイコツたちは ちょっと不気味なんですけども(笑)
■遍歴医の村について 話題を振られて、一瞬 答えに詰まってしまう コレットさん・・・。
すぐに 誤魔化したけど、さすが ハデス様、コレットさんが いつもと違うこと 気づいてくれましたね。
カロンが気を利かせて コレットさんとハデス様を ふたりきりにしてくれたし、ハデス様は 疲れてるコレットさんを 優しく労ってくれる。
コレットさんが 地上でのことを話せないのは しんどいけど、それでも 冥府は、コレットさんにとっての 心の休憩所、なんだよなあ。
神さまに お茶を淹れてもらえる コレットさん、ふつうに めっちゃ羨ましい ( ´艸`)
「今日は忙しかったのか?」「疲れているなら 無理に笑わんでもよい」
「まあ仕事をすれば何かしら疲れるか」
「・・・」
(だから お茶を)
(どこで気付いたんだろ さっきの廊下? そんな顔 固かった?)
(ちょっと まずったな)
「・・・」
(でも)
「おいし」
「お前が作った茶だからな うまい」
「ああ あとこれもあるぞ」
食事係が作った 渾身の作品、ハデス様の顔クッキー!!! 本気じゃん!!! かわいいじゃん!!! (*゚◇゚*)
コレットさんへの 対抗意識を感じるのは おそらく気のせいではないし、 “ハデスさま♡” の文字クッキーは 若干の狂気を感じるわ(笑)
でも、コレットさんを笑顔にしてくれて ありがとう。ガイコツ、ナイス本気! (`・ω・´)b
(あ 今のは普通に笑っちゃった)
(甘いお菓子と 温かいお茶)
「ごちそうさま」
(きっと話したら ハデス様は聞いてくれる ハデス様が苦しいときに 私がそうありたいように)
(だけど)
「他に私に できることは あるか?」
「・・・ このままで」
「わかった」
(やっぱり これは 話すことじゃないの)
(今日は薬師にとって めずらしくない日常の一つなの 今までだって あったじゃない)
(だけど今日の 私には 上手く言葉にならない ――――したくない もやもやしたものがあって)
(目を瞑ってしまいたいんだ――――――――・・・)
今までだって あったことでも、診ていた人を亡くして 何とも思わないわけない。
薬師として 人の死と向き合い続けなきゃいけないことは、どんなに覚悟していても 苦しいことだと思う。
そして それだけじゃなく、何度も来ているけど ずっと冥府にいられる立場ではなくて、冥府では 話していいことと 話してはいけないことを しっかり線引きしなくちゃいけなくて、恋人なのに ハデス様との間に どうしても越えられない壁を感じてしまう さみしさ・・・とかも・・・あったりするんじゃないかな・・・。
どうなのかな・・・、考えすぎかな・・・??
□■読みながら書いてるから 感想グダグダで すみませんでした!■□
コレットさんとハデス様、パシャリ! 肩を寄せて 手を握っていてもらう。それが、コレットさんが ハデス様にできる 最大限の甘え。というのは どうしても 切ないんだよなあ・・・