菜の花の彼 -ナノカノカレ- 最終回 14巻の収録だと思うのでネタバレに気をつけてください
マーガレット18号の 菜の花の彼 -ナノカノカレ-、感想です
最終コミックス14巻は9月25日 発売!
ネタバレ配慮してなくてすみません
うわー!最終回だった!わかってた!わかってたけど最終回だった!完結ですよ、これで ( ;∀;)
最終回 本編、鷹人の優しい顔から始まった・・・、鷹人が好きだから 鷹人のために思い出さなきゃいけないって、屋上に向かう菜乃花が鷹人の優しい笑顔を思い浮かべて始まった
だけど落ちるのは怖いよ、そんなの当たり前でしょう
なのに菜乃花に“花畑”の幻影を見せて、菜乃花と鷹人が2人で落ちることを望んだ桜治は 結局なにを求めていたのか、最後まで理解はできなかったな、本当に理解できるのは鷹人だけだって分かったから
「いいや 菜乃花は お前が掴んで抱えてる」
「菜乃花から手を放せ 放して 行きたい所へ行かせてやってくれ」
「・・・俺は 俺たちは 2年間 菜乃花を俺たちの夢に閉じ込めてきた その時間があって やっと 気付けたんだ 好きな女に 菜乃花に 心から笑ってほしい」
鷹人が それに気づくための2年間、菜乃花の心を犠牲にした、隼太を走り続けさせた、その罪悪感から“菜乃花を解放してあげたい”って気持ちが鷹人から桜治にも伝わったのかなあ・・・
「2年 走り続けて あいつは今ここに来たんだ あいつが絶対 菜乃花を掴んでくれる だから 放せ 烏丸」
「――――俺には 一目見た瞬間から おちる恋も かき回されるみたいな感情を理解できずに勘違いしたりも 身に沁みる程よく分かる」
「好きって どういう気持ちが お前はもう とっくに知ってる」
桜治と同じ感情を よく知ってる鷹人が言うから、桜治の心を動かせたんだと思うと、鷹人がいなかったら桜治は“好き”って気持ちを知ることはなかったんだよね、この2人は本当に 妙な縁で繋がってるんだなって気がする
最後の桜治から菜乃花への電話で、桜治が今まで ひた隠しにしてきた本音を聞けたと思うし、菜乃花を放すために“隼太の声”で「今 振り向いて 綾瀬さん」って言ってくれたんだよね 。゚(゚ノД`゚*)゚。
ずっと、隼太と桜治の声が似てること、いいことなんか一つもないって、悪い方にばかり考えてた
だけど やっぱり菜乃花の記憶を戻す鍵になったことと同時に、ここにきて桜治の良心を感じる鍵にもなってたことに めちゃめちゃ感動したんですけど・・・!
振り向いたら隼太がいた、その瞬間に菜乃花は記憶を取り戻してたんだろうなあ
何の因果か、結局 足を踏み外した菜乃花は落ちそうになって 隼太が手を伸ばして、“あの時”と全く同じ状況になってしまったわけだけど、またしても菜乃花は“あの時”と同じ選択をするところだったけど、隼太は“あの時”のままではなかった、そう考えれば2年間って無駄じゃなかったよ、ただ鷹人と桜治の犠牲になっただけじゃないよ
「違う どっちも掴まなかった! あの時 あなたは どっちも掴まない事を選んで落ちた! 俺も鷹人さんも あなたを掴みきれなかった!」
「悔しかった! 自分だけ傷付く事を選ばせた俺の弱さが! 俺を選んでくれなかったのが! 綾瀬さん 信じて! 俺は絶対に落ちない!」
かなりの遠回りをしたけど、菜乃花が隼太を掴むことができたことで、記憶が戻った菜乃花は鷹人じゃなくて隼太を選んだことが決まった
だけど、菜乃花が鷹人を好きだった気持ちだって嘘じゃないし消えないんだよね・・・
「・・・なんで? なんで私 隼太くんだけなのに どうして たかとくんが 好きなの・・・?」
気を失うほど混乱したのは、それほど鷹人との記憶が大きく残っている証拠なのかな (´;ω;`)
菜乃花が鷹人を好きな気持ちは消えてない、それを隼太は 仕方のないことだって受け止めてるし、菜乃花を苦しめていることを後悔もしてないから、「ずいぶん悪い男になった気分だ」って言ったんだよね
そこで笑った鷹人は どういう気持ちだったんだろう??“お前らしいな”かもしれないし、“そんなくらいで悪い男だって?”かもしれないし、“ざまあみろ”かもしれないなって思った
「隼太 お前に1つだけ頼みがある ・・・ずっと お前と行きたがってた花畑に 俺は菜乃花と もう行ったんだ」
「――――だから菜乃花には 俺とみたものよりも もっと綺麗な花畑を見せてやってくれ」
最後の鷹人の言葉は隼太との会話で、記憶を戻した菜乃花とは一言も話さないまま音信不通・・・だったんだろうね きっと
それは多分、鷹人の優しさなんだろうなと思うけど、“良い人”になって菜乃花のそばには いられないところが鷹人だなって思う
隼太を選んで正解だった、なんて考えるのは間違っている気がするな・・・
だって菜乃花が鷹人を好きだと思う気持ちは きっと、ずっと消えないんだろうから、心が2つあるような気持ちになってる菜乃花は 鷹人のことも選んだ、と言えるのかもしれないなって・・・
というか、2つのうちの“隼太を好きな心”が ほんの少しだけ大きかっただけなのかなって
それを この先 菜乃花のそばで受け止め続けなきゃいけない隼太と、菜乃花のそばから いなくなって 菜乃花から目を背けることができる鷹人
どっちが楽か?どっちが苦しいか?って聞かれたら、どっちも、って答えるしかない気がしてきた
そして それは菜乃花自身も“楽”と“苦しい”を繰り返すのかもしれないなあ・・・
だけど大学生になった菜乃花と隼太が幸せそうにしてる姿は、純粋な気持ちで、嬉しい!よかった!って思わないと損ですよね (*゚´▽`゚)
花畑を探してる隼太が(やっぱりモンタナ州まで つれてこう)って考え方が世界レベルになってるの ちょっとクスッときた(笑)
それでも日本に戻ってきて、菜乃花と同じ大学に 菜乃花と同じ学年になれた隼太の喜びは、菜乃花が感じてる以上に とても大きいだろうな!
相変わらず物がない隼太の部屋で見つけた、菜乃花から隼太に渡したメモ用紙、そこに菜乃花が探してきた花畑は ずっと存在してたのですね
(もう探さなくていい 辿り着けたから 何も残さないで 全部 手放してきたみたいな そんな この人の部屋の片隅で)
(ずっと途切れずに 約束はここで 彼のすぐ側で咲いていてくれたんだ)
菜乃花の笑顔と嬉し涙で感動的に終わったから、菜乃花は 鷹人への想いを全て吹っ切って隼太を選んだと思うべきなんだろうな・・・って思うのに話を戻して申し訳ない
でも やっぱり私は、菜乃花の中には一生 鷹人への想いは残るって思いたい
そういうのが現実だと思うし、なにより1人さみしく去って行った鷹人のことを考えると、それくらいの鷹人の幸せは残してあげてほしい
私みたいな へそ曲がりでも、受け止め方次第で 胸にストンと落とさせることができた結末でした
巻頭カラーをパシャリ!!! 終わってしまった・・・、しばらく寂しくて仕方なくなると思う (´。・ω・。`)